クモヤE493系の試運転が中央線・篠ノ井線で行われた
2021年5月17〜18日、クモヤE493系の試運転が中央線・篠ノ井線内で行われました。先日、常磐線で試運転をした際にはEF81形電気機関車を牽引する姿がみられましたが、今回の試運転でも電車であるクモヤE493系が電気機関車であるEF64形を牽引するという珍しい姿を見ることが出来ました。今回もEF64形のパンタグラフについては上昇していないことから、死重として使用しているものと推測されます。
クモヤ493系とは?
クモヤE493系はJR東日本が2021年に導入した新型の事業用電車です。事業用電車のため、一般客が乗車することはできません。入換作業や回送列車を牽引する用途であるとされており、今まで機関車で行っていた作業を代替する予定です。また、交流電源と直流電源の両方に対応した車両となっており、電化区間であればほとんどの路線に入線することができるようになっています。
中央線・篠ノ井線での試運転は勾配のきつい路線での試験が目的か
今回、E493系の試運転が中央線・篠ノ井線で行われた理由の一つとして、勾配のきつい路線であることが挙げられます。回送列車を牽引する目的で作られたクモヤE493系は、新車両の製造や廃車回送などは中央線や篠ノ井線、上越線などの勾配のきつい路線を経由することが多いため、このような試験が行われていると考えられます。また今回はEF64形電気機関車を死重として牽引していますが、万が一E491系が切替に失敗して故障した場合まで想定し、中央線・篠ノ井線での運行実績が豊富なEF64形が選定したと思われます。